ワンショットで360°の全天球イメージを撮影できるカメラ
「RICOH THETA V」を新発売
~4K解像度の360°高画質動画や空間音声記録を実現したシリーズ最上位機種~
株式会社リコー(社長執行役員:山下良則)、リコーイメージング株式会社(代表取締役社長:高橋忍)は、360°カメラ「RICOH THETA (リコー・シータ)」シリーズの最上位機種として、高画質な4K解像度の360°動画撮影や臨場感溢れる空間音声記録、高速転送等に対応した「RICOH THETA V」を発売いたします。
「RICOH THETA(リコー・シータ)」は、2013年に世界初注1のワンショットで360°撮影ができるカメラとして発売以来、全天球イメージという、これまでの映像表現の常識を超える新たな可能性を秘めたツールとして、さまざまな映像分野で利用されてまいりました。構図を切り撮るという、これまでの写真撮影の概念を越えた360°映像空間は、自分を取り巻く360°の空間そのものを未来に残して追体験したり、遠く離れた家族や友人などが、まるで一緒にその場所にいるかのような体験の共有を可能にします。また、VR(バーチャル・リアリティ)市場の急成長や360°映像対応SNSの拡大、ビジネス市場での360°映像のニーズ増加などを受け、THETAに代表される360°の全天球映像の需要は、今後ますます拡大するものと想定しています。
今回発売する「RICOH THETA V」は、製品コンセプトである、どこにでも気軽に持ち出せる小型・軽量ボディはそのままに、4K解像度に相当する高画質な360°動画撮影や360°空間音声記録に対応した高音質録音、大容量データを快適に閲覧できる高速転送を実現しています。また、スマートフォン、タブレットとの接続方式をBluetoothと無線LANの両方式から選択できるなど、ユーザーの使用状況に応じてフレキシブルな操作を可能にしています。さらに、製品発売後もファームウェアのアップデートによる将来的な性能向上ができる、高い発展性を考慮した本体設計の採用など、最上位機種に相応しいモデルとなっています。
なお、本製品は、2017年9月1日よりドイツのベルリンで開催される世界最大のエレクトロニクスショー「IFA2017」に出展いたします。
注1:コンシューマー製品において、水平方向や半天球だけでなく、撮影者を取り巻く空間全てをワンショットでキャプチャーできる点において(2013年10月時点。当社調べ)
製品名 | 本体色 | 価 格 | 発売日 |
---|---|---|---|
RICOH THETA V | メタリックグレー | オープン価格 | 2017年9月下旬 |
付属品:USBケーブル、専用ケース
新製品RICOH THETA Vの主な特長
1.高精細な360°全天球イメージの静止画、動画撮影が可能
撮影データの高速読み出しに対応した新型イメージセンサーとメインプロセッサーにクアルコム社の「SnapdragonTM」を採用し、静止画、動画の画質を大幅に向上しながら、低消費電力化を両立しています。さらに、当社のデジタル一眼レフカメラやGRなど高性能カメラの開発で培ってきた画像処理技術を融合させることで露出精度やホワイトバランスのアルゴリズムを一新し、静止画の出力画素で約1400万画素に相当する高精細な360°の全天球イメージを、オート撮影でも正確で自然な描写が得られるチューニングを施しています。
撮影した360°全天球イメージは、FacebookやLINEに直接投稿したり、専用ウェブサイトtheta360.comにアップして、Twitter、Instagram、TumblrなどのSNSで共有することができます。また、 YouTubeTMの360°チャンネルや、Google マップTMにも全天球イメージを投稿することが可能です。
2.4K対応の高画質360°動画
4Kサイズに相当する3840×1920ピクセルで30fps(フレーム/秒)の、高精細で滑らかな360°動画撮影が可能です。臨場感にあふれたVR動画コンテンツの作成や、大型モニターでの動画鑑賞を、よりリアルに楽しんでいただけます。動画記録のファイル形式は、H.264に加えて最新の動画圧縮規格であるH.265形式注2にも対応可能です。
注2:専用アプリはH.264のみ。H.265は、APIの公開による将来的なアプリケーション対応を見据えた仕様です。
3.圧倒的な臨場感を再現する360°空間音声記録
カメラ本体に360°空間音声記録に対応した4chマイクを内蔵しています。水平方向だけでなく上下方向も含めた360°全方位の音声を記録することで、360°映像と音声がリンクした、撮影環境のままの音と映像を再現することが可能です。さらに、同時発売予定の専用アクセサリー「3Dマイクロフォン TA-1」(別売)注3を利用することで、低域から高域まで情報量の多い自然な音が収音できます。
注3:「3Dマイクロフォン TA-1」は、オーディオテクニカ社が開発したマイクロフォンユニットを搭載しています。
4.高速データ転送
- ・無線通信モジュールの改良とデータ処理の高速化により、通信速度を従来機種の最大約2.5倍注4に高めています。高画質化に伴う大容量の撮影画像データも快適に転送、閲覧することが可能です。
注4:同サイズのデータによる、「RICOH THETA S」との比較実測値。リコー調べ。
5.大画面モニターで360°映像を楽しめる「リモート再生機能」
360°映像の「リモート再生機能」をプラグインとして搭載しています。対応するワイヤレスディスプレイアダプターなどの汎用受信機器注5を利用して、カメラ内に記録した360°の静止画、動画データを1280×720サイズで転送、ミラーリング再生することで、大型ディスプレイやプロジェクターなどで迫力ある360°映像をカメラ本体で操作して楽しむことが可能です。
注5:動作確認済みの機器については、当社Webサイトでご確認ください。
6.Bluetooth&無線LANのデュアル通信
Bluetoothによるスマートフォンとの常時接続が可能です。Bluetoothのみ接続した状態でスマートフォンからの撮影ができ、カメラがスリープ状態に入った際は基本アプリから電源をオンにできるなど、使いやすさを向上しています。無線LAN接続では、スマートフォンでのライブビュー表示や画像転送など全ての機能が利用でき、撮影シーンに応じて使い分けが可能です。
7.プラグインによる機能追加が可能
Androidベースのオペレーションシステムを採用することで、自由度の高い優れた拡張性を実現しています。新たに搭載した「リモート再生機能」をはじめ、今後「外部メモリー記録機能」など開発中の各種プラグインを導入することで、さまざまな拡張機能をスマートフォンアプリから切り替えて使用できるなど、多彩な利用が可能になります。将来的には、一般の開発者がリリースしたプラグインを追加して利用できる環境も構想しています。
8.機能拡張による将来的なアップデートを予定
本体、アプリのファームウェアアップデートにより、定期的な性能向上が可能な高い拡張性を備えています。
【2017年中に予定している開発中のアップデート機能】
・カメラを固定して撮影した360°動画の合成処理を、転送時ではなくカメラ本体内で先に実施することで転送速度を大幅に高速化する機能
・カメラ本体をクライアントとして作動させ、無線LANルーター環境でネットにも同時接続できるクライアントモード
9.4K 360°ライブストリーミング出力に対応
4Kサイズ相当の高画質な360°全天球映像のリアルタイム出力に対応しています。インターネットを通じて360°の全天球映像をライブストリーミング注6視聴することで、まるで自分が撮影場所にいるかのような時間と空間の共有が可能です。
注6:配信には画像処理性能の高いPCや高速通信環境が必要です。
10.その他
- ・最大1/25000秒の超高速シャッタースピードでの撮影が可能
- ・高感度ISO3200(マニュアルモード時)の高感度撮影に対応
- ・静止画で約4800枚の撮影ができる約19GBの大容量メモリーを内蔵
- ・THETA+アプリで静止画の編集やプリント用のデータ書き出しが可能
- ・本体内の加速度センサーと新搭載したジャイロセンサーの連携により、天頂補正処理の精度を向上
- ・インターバル撮影時の最短撮影間隔を短縮し、従来の約半分となる4秒間隔での撮影が可能
- ・水中ハウジングケース(別売)を利用して、水深30mまでの360°水中撮影が可能
別売アクセサリー
3Dマイクロフォン TA-1
・「RICOH THETA V」専用の3Dマイクロフォンです。高い技術力と信頼性で定評のあるオーディオテクニカ社が開発したマイクロフォンユニットを搭載しています。内蔵マイクロフォンに比べ約10mmという大きな口径の指向性マイクロフォンにより、中低域に厚みのある音の収音が可能、音楽演奏の撮影に適しています。また、付属のウインドスクリーンを装着すると、屋外での風切り音を軽減した撮影がおこなえます。
価格:オープン価格
発売日:9月下旬(RICOH THETA Vと同時発売)
付属品:ウインドスクリーン、ポーチ
本体色:ブラック
水中ハウジングケース TW-1
・水中での360°撮影を実現する水深30mまでの防水性能(JIS保護等級8級相当)を備えた水中ハウジングです。
・ケース表面に、傷がつきにくいハードコートと反射を抑えるARコーティングを施しています。
・三脚座を備えているので、さまざまなカメラアクセサリーに取り付けることが可能です。
価格:オープン価格
発売日:10月中旬
付属品:ソフトケース、ストラップ、結露防止シート、キズ防止シート、THETA S用ガイド
対応機種:RICOH THETA V/ THETA SC/ THETA S
クアルコムのコメント
Qualcomm Technologies社のプロダクト・マネージメント部門担当のラジ・タルーリ上級副社長は、こう語っています。
「クアルコムは、コンテンツを作成・共有し、視聴するためのソリューションを製造メーカーが提供する事を可能とするために、コネクテッドカメラのプラットフォームやVR HMDなど広範囲な360/VRエコシステムの強化に努めています。Qualcomm Connected Camera Platformを活用した「RICOH THETA V」の登場が、VRコンテンツ制作に重要になると考えている360°カメラ業界に優れた接続性と強力なコンピューティング機能をもたらすことを嬉しく思います。」
グーグル のコメント
「RICOH THETA V」は、Googleが認定した初めての「Street View mobile ready」カメラです。この認定は、「RICOH THETA V」のユーザーが、歩行中あるいは自転車/バイク/自動車の運転中でもストリートビュー映像を撮影できる斬新なオート撮影モードを最初に体験できることを意味しています。これは、個別に撮影した360°写真をつなげなければならなかった従来の方法からの大きな進歩と言えます。RICOH THETAシリーズの360°カメラは、品質、利便性、高コストパフォーマンスを兼ね備えた製品として、常にこの分野での基準となる性能を実現してきました。私たちは、ストリートビュー・オーサリングの分野において、このような強力な選択肢を、熱心な情報提供者の皆様に紹介できることを喜んでいます。」Googleストリートビューのプロダクト・マネージャーであるチャールズ・アームストロング氏は、こう語っています。
また、今回認定された「RICOH THETA V」に加え、従来モデルの「RICOH THETA S」と「RICOH THETA SC」の2機種については、個別の360°写真を撮影し、それらをストリートビューとして発表するために必要な優れた機能を備えた「Street View workflow ready」カメラにそれぞれ認定されています。
※上記のコメントは、オリジナル(英文)から翻訳したものです。
RICOH THETA Vの主な仕様
撮影距離 | 約10cm~∞(レンズ先端より) |
---|---|
撮影モード | 静止画:オート、シャッター優先、ISO優先、マニュアル※1、 動画:オート ライブストリーミング:オート |
露出制御モード | プログラムAE、シャッター優先AE、ISO優先AE,マニュアル露出 |
露出補正 | 静止画:マニュアル補正(-2.0~+2.0EV 1/3EVステップ)※1 |
ISO感度(標準出力感度) | 静止画:(オート)ISO64~1600、 (ISO優先AEモード、マニュアル露出)ISO64~3200※1 動画:ISO64~6400、ライブストリーミング:ISO64~6400 |
ホワイトバランスモード | 静止画:オート、屋外、日陰、曇天、白熱灯1、白熱灯2、昼光色蛍光灯、昼白色蛍光灯、白色蛍光灯、電球色蛍光灯、色温度(2500K~10000K)※1 動画:オート、ライブストリーミング:オート |
シャッタースピード | 静止画:(オート)1/25000秒~1/8秒 (シャッター優先AEモード)1/25000秒~1/8秒※1 (マニュアルモード)1/25000秒~60秒※1 動画:1/25000秒~1/30秒、ライブストリーミング:1/25000秒~1/30秒 |
記録媒体 | 内蔵メモリー:約19GB |
記録可能枚数、時間※2 | 静止画:約4800枚 動画(1回の記録時間):最大5分/25分※3、 動画(合計記録時間):(4K、H.264)約40分、(2K、H.264)約130分 |
電源 | リチウムイオンバッテリー(内蔵)※4 |
電池寿命 | 静止画:約300枚※5、動画:約80分※5 |
画像ファイル形式 | 静止画:JPEG(Exif Ver2.3) 動画:MP4(映像:MPEG-4 AVC/H.264, H.265、音声:AAC-LC(モノラル) + Linear PCM(4ch空間音声)) ライブストリーミング:(映像:H.264、音声:AAC-LC(モノラル)) |
外部インターフェース | microUSB:USB2.0、MIC端子 |
リモートレリーズ | CA-3に対応 |
外形・寸法 | 45.2mm(幅)×130.6mm(高さ)×22.9mm(17.9mm※6)(奥行き) |
質量 | 約121g |
レンズ構成、F値 | 6群7枚、F2.0 |
撮像素子、サイズ | 1/2.3(×2) |
有効画素数 | 約12M(×2)、※出力画素 約14M |
静止画解像度 | L:5376×2688 |
動画解像度/フレームレート/ ビットレート |
4K,H264:3840×1920/29.97fps/56Mbps 4K,H265:3840×1920/29.97fps/32Mbps 2K,H264:1920×960/29.97fps/16Mbps 2K,H265:1920×960/29.97fps/8Mbps |
※1モード変更やマニュアル設定にはスマートフォンが必要です。
※2枚数および時間はあくまでも目安です。撮影状況により異なります。
※3内部温度上昇時は自動終了します。
※4付属のUSBケーブルでパソコンに接続して、充電してください。
※5撮影可能枚数は当社測定方法による目安であり、使用条件により変わります。
※6 レンズ部を除く。
・iOSの商標は、米国Ciscoのライセンスに基づき使用されています。
・Facebookは、Facebook, Inc.の登録商標です。
・Twitterは、アメリカ合衆国またその他の国々におけるTwitter, Inc.の登録商標です。
・Tumblrは、Tumblr, Inc.の登録商標です。
・Google、Android、YouTubeは、Google Inc.の登録商標です。
・Bluetooth®のワードマークおよびロゴは、Bluetooth SIG, Inc.が所有する登録商標であり、株式会社リコーはこれらのマークをライセンスに基づいて使用しています。
・Instagramは、米国およびその他の国にいけるInstagram LLC.の商標です。
・Qualcomm及びSnapdragonは米国およびその他の国々で登録されたQualcomm Incorporatedの商標です。Qualcomm SnapdragonはQualcomm Technologies, Inc.の製品です。
・その他記載の商品名、会社名は各社の商標もしくは登録商標です。
・仕様、デザインなどは予告なく変更する場合があります。
| リコーグループについて |
リコーグループは、オフィス向け画像機器を中心とした製品とサービス・ソリューション、プロダクションプリンティング、産業用製品、デジタルカメラなどを世界約200の国と地域で提供しています(2017年3月期リコーグループ連結売上は2兆288億円)。
創業以来80年以上にわたり、高い技術力、際立った顧客サービスの提供と、持続可能な社会の実現にむけて積極的な取り組みを行っています。
EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES - 人々の“はたらく“をよりスマートに。リコーグループは、さまざまなワークプレイスの変革をテクノロジーとサービスのイノベーションでお客様とともに実現します。
より詳しい情報は、こちらをご覧ください。https://jp.ricoh.com/